三代目の野菜水切り器がすごい話。

わたしにとって欠かせない必需品、野菜水切り器。

こういうものがあるという概念がまだわたしの中に存在していなかった時代は、水にさらした野菜のざるに同じサイズのざるを被せて、上下に「ざっこざっこ」振る水の切り方をしていたけれど、やはり、タダはタダなり。遠心力を借りる水の切り方とは千差万別なので、一応曲がりなりにもお金をもらって料理を提供するプロの身として、お客様にしゃっきりとした生野菜をお出ししたい、こういうところを働くおねえさんとしてしっかりしてモテておきたいから、必ずサラダの仕込みの時に使用します。

で、コレ↑がいちばん長く使っている水切り器なのですが、題名にもあるとおり、これで三つ目。

普通台所用品って長く使えるものばかりで、そうそう買い換えるものでもなくない？とお思いでしょうが、ちっちっち。

ここは戦場、そう、厨房。

戦場とは、家庭内とは対比的に、荒々しい場なのである、料理を作るという同じ目的の場なのにも関わらず、家の憩いの場とは対局的に動乱の地。

過去のふたつは使いはじめて早々にぶっ壊しました。

厨房は床がコンクリートです。

落ちてきた皿もグラスも、タッパも、プラスチック製品の調理器具も、すべてを粉砕してしまう、落ちたらみな即刻アウト。

マットがたまたまそこにあった、という奇跡が起こる以外は、大抵のものは一瞬の気の緩みごとに割れていく運命なのです、ここにあるものすべてが。

水切り器を使ったことのある人なら分かるとは思うのですが、本体の容器と、そこに重ねるザルがあり、そこに蓋をはめて、ぐるぐるとハンドルを回す、歯車が動かす部品とざるとの連結作用で、水がキレる仕組みなのだが、大抵落とした場合に壊れるのはそこの部分。

ハンドルと歯車付近の複雑な構造のところが、どうやら落とした時の衝撃にはめっぽう弱いらしい。

二個目を壊したときに、水切り器はいとも簡単に壊れてしまう…きっとわたしは次を買ったとしても、この調子で直ぐに壊してしまうに違いない、と、繰り返す同じ過ちに嫌気がさし、買い替えを躊躇していてしばらく「ざるを合わせてざっこざっこ」をしていたのだけど、やはりプロのおしももの仕上がりにはならないし、意を決して三代目を購入することに。

しかし、わたしは失敗から学べる女。

おしゃれ系の家具屋でたまたまめっけた可愛い水切り器、かれぴの家で使ってるカンジ♥のするものを再び買うなどといいう二番煎じはしない、わたしはプロである、そんなほわほわしたカンジの関係など、落とせば直ぐに壊れてしまう関係など最初から過ちだったのだ、飲食店専門の店に行けば、そんなものよりもしっかりとした専門の水切り器があることを知っている、二度と繰り返さない、愚かな過去は捨ててわたしは成長をするのだ。

話のなかにいろいろ混ざってしまって恐縮なのだが、（まあ事柄は違えども内容は結局は同じことである）そういう経緯もあって、わたしは三代目を丸三というはりまや町にある調理専門店で選んだわけなのです。

専門店といえどもここは飲食業の人専用というよりかは、家庭の手料理好きな女性の方が行く感じのお店なので、値段もお手頃、以外に三千円くらいで買えたんじゃないかな。しかも日本製品でこの値段なら、間違いがないはず！という確信のもとに使い始めたこの水切り器がたまあすごいこと。

何がすごいかって、まず、買ってからは幾度となく落下はさせてきたのですが、壊れることを想定してあるとしか思えないその設計。

歯車、ハンドル部分、歯車とのかみ合わせの部分。

これらが外れやすくなっているということが、この製品のすごいところで、落として壊れやすいところが、外れやすくなっているために、壊れないのだ。

はじめて落としたときは、飛び散るようにして外れてしまったばらばら死体たちをかき集めながら、終わった、瞬殺だった、また買いに行くのか……と落胆したのものの、諦めきれずに部品たちを繋ぎ合せてみたらば、あら不思議！すっかり元の姿に戻るではありませんか！

感激しきって、これ幸いとばかりに初代、二代目と変わらぬ扱いをして、落として、でもやはり壊れないので、別段そんなことに気をつかわず使っていたけれど、やはり、ものごとには限度というものがある、あるときに限界を迎えました。

ハンドルと、蓋をつなげる二本の棒が一本割れてしまって、回すときにハンドルが外れやすくなってしまったのです。

しかし、だから二本の設計になっていたのだと思う。

一本でも、十分回せるんだなこれが。

多少のコツは必要であります。

水を切りたい時は流しのなかに置いて、上から全体に圧をかけ、流しの横を壁にしてブレを減らし、ハンドルが回り遠心力がはじまり、速度に順調に乗れさえすれば、ハンドルは抜けにくくなる！

壊したときは、すわ、ハンドルが回せなくなったらさすがにこれは買い替えか・・・と落胆したものの、このやり方でいけば全然問題ないので、そのまま使ってました。

けれど、わたしの扱い方には変化はないのだ、気を使わずに落としていくうちに、また再び限界を迎えました。

こんど落としたときにはとうとう、容器本体が、割れたのです。

プラスチック容器に縦にひびが入り、水を溜めてもそこから漏れるようになってしまいました。

野菜を水にもさらせない、水を切るというこの製品本来の役割までたどり着けないではないか！

すわ、とうとう買い替えの時期が脳裏を過ったが、意外と水を溜めてみますと、漏れがはじまるまでは時間がある……。

だから、水を切りたい時は、水が漏れてもいい流しのなかに置いて、上のコツでハンドルを回しはじめる。

すると。

なんということでしょう！！

本来はカップ焼きそばの湯切り穴から湯を出すあの要領で、蓋にある出し口から水を出すのだけれど、なんと！ハンドルをまわすとそこのひびから、水が飛び出してくるではありませんか！！

しかも遠心力の力で出る水の勢いもすごい。

亀裂が水を上から流す手間を省くという利点を生んだ。

…人生万事塞翁が馬。

人の運命は予測できないことに満ちていることの古典の教えを見に染みて感じた瞬間でした。

なかなか、人には、これ良かったよー、使ってみてーと個人的に良かったオススメのものを教えることってあるけれど、やはり、それは使ってみた人自身の感じる評価はそれぞれなわけで、決して良さとは万人に通じるものではないとは常々思っているのだが、これだけは、これだっけは、自身をもってお勧めしたい。

この野菜水切り器の良さは、万人が痛感する、奇跡の製品だと、わたしは思っている。

まだ丸三で売られていると思いますよ、よく行かれる方はぜひ、お手にとって見てみてください。

日本製品、万歳！！！

英屋改

今年で、英屋の開店から（たぶん）２０年。

最初のダイアパレスの二階からいまの廿代町に移ってきてからは（だいたい）１０年目を迎えるという、この節目に、なんかいっちょ心機一転かましたい気分もありまして、店を改装をすることが決まりました。

予定は今年の１０月からの一ヶ月間です。

３０年前のままの内装の、要らない壁とか天井のもっこりだとかのムダを一切省き、いまよりもより効率良く、冷気も、換気も、人も流れるようにしてもらいます。

１０年前にここに移転してきたときは、お座敷にしたいこととか、薄暗い照明であることとかの素人っぽいけど、これだけは必要最低限うちには要る！と思うものあって、裸電球にしたり、掘りごたつにしたりとかありましたっけ。

前のダイアパレス時代が畳だったし、最低限の敷居は英屋には要ると思っていたものが多かったけど、今度はプロの飲食店専門の設計士さんにお願いしたので、今回は変化に関しては、もう、比較的ラフに考えようと思っています。

なので、英屋では初めてのテーブル席です！ﾄﾞﾔ

・・・ﾄﾞﾔ顔でいうことかよ、とお思いでしょうが、大きな変化よ～笑

だからいまお町に新しくできてるお店さんのような、英屋さんに生まれ変わると思います。一応そんな方にお願いをしているので。

１０年前の引越し作業のときのことは、いまも鮮明に思い出せます。

新しい木の匂い。店ができあがってくときは、ほんとうに毎日わくわくしていて、とても楽しかった。

個室の机は多角形になるよ、とか、出来上がったカウンターに高さの合う椅子を探しに家族で家具屋さんをまわったり、運んできたガス台を夕方までみんなで掃除して、お腹が空いて、平日に大吉さんに食べに行ったことだとか。

まだあのときは２２歳でまだ右も左も分かってないにんげんだったけど、あっという間に１０年も経ってて、もうそろそろ変えたいね、なんて思うようになってた。

あっという間にといいながらも、いろいろあったなぁなんて、この１０年を思い返すこともあり、ちょっと、いまの英屋との別れが急に切なくなってきたりもするんですよね。

一応、９月２８日の土曜日の営業をラストに、翌の定休日の日曜日から改装の作業が始まると思います。

いまの英屋とはあと２０日ほどでお別れになります。

いっぱいいろんな人との思い出の詰まったものたちと。

あぁ～お気づきかと思いますが、これ打ちながら半分泣きそうです　笑

ちょっと愛おしくなってきてねぇ～もうやだぁ～。

 まぁ、別れを惜しむまえに、お客さんも毎日来てくださってるので、そんな間もお仕事続けます。

 新しくなったら、ぜひ見に来てくださいね！

昔のアルバイトさんたちにもまた見に来て欲しいなぁ。

みんなとまた新しい英屋で会いたいです。

またオープン開始の日など、日程決まりましたら、随時SNSなどで報告していくつもりです。

変わっていく様子も報告していきたいなぁ。

残暑お見舞い申し上げます。

今年はメジカが、台風以外は毎日のように欠かさず入荷があり、順調の年で嬉しい限り。

去年までは入荷がまちまちで、食べたくても食べられない！運任せな存在だったのですが、今年は出席率かなり優秀です、お客様のご要望に答えられて満足満足。

昨日の雨にも負ケズ、本日もちゃんと入荷があり、しかも値段も１１００円から８８０円へと大幅値下げです。

そう、メジカとは、秋が旬の存在でしたね。

八月の終わり、夏休みの終わりの風物詩。

これから九月初旬にかけて、ますます質も入りも良くなってくるのではないでしょうか。

季節の変化をこんなにも身近に感じられるようになったのは、走るようになったからですね。

休みの日は長い距離を、平日は仕事に体力を残すために無理をしないように、一日おきで仕事前の朝ランをしています。

ゆっても、わたくし、ご存知夜のおしごと界のひとなので、朝起きる時間はだいたいが１０時です。そこから５キロほど走りに出かけます。

でも、うっかり早く目が覚めたときは、早朝に早起きできた！偉い自分！と自画自賛しながら、うきうきで９時起きで出かけることもあります。

五月はとても走りやすい気持ちの良い季節でした、六月は雨に耐え忍ぶ季節でしたね、でも以外に雨間を避けてうまく走られました。

七月は八月の暑さの予感に怯えていた・・・。

そしてやってきた八月人生初ランは、みごとに死の予感をもって迎えることになりました。

走れない。秒で体力が枯渇する。

すわ、長距離人生もここで断念か！と絶望するほど、いままで走れてたものが走れなくなり焦りに変わる。（※走り始めてまだ五ヶ月です）

切り替えて、五キロランなどといわずに、短い距離で速さを強化しようと、猛暑日は一キロダッシュなどをして工夫をしました。

そうこうしているうちに、季節はよさこい祭りの時期に。

朝ランなどもってのほか。２３時２４時近くまで続く業務に体力を残すべく、涙を飲んで「朝ラン御法度の令」を発布しました。（わたしに）

そしてただいま現在も、祭りは終わっても、絶賛「めじか祭り」開催中のため、御法度の令は取り下げられておりませぬが、今日、とうとう我慢できなくて、ちょっと行っちゃった！ﾃﾍﾍﾟﾛ！

 

これは先週の日曜日の１０キロ走です。

休みの日は、季節の良い日であれば、何時にでも走りに出かけていたものですが、先々週の休みに、灼熱の太陽を避けて、夕方五時から走りに出かけたところ、なかそねの川沿い付近で浴びせかけられる西陽にこの身を焼き消されそうになった反省点を活かし、先週は夕方六時まで耐え難きを耐え、忍び難きを忍び、待ちに待って出かけてみたら、大正解！

これまでの熱気が嘘のような涼しい風が吹き、久しぶりに快適に走り続けることが出来て、大満足でした。

すわ引退まで考えたほど、走れない苦しみに悶えたのも、あっさりと解決できてほんとうによかった、ただの気候のも・ん・だ・い！

幾分熱さだか暑さだかに慣れたこともよかったらしく、走りながら、わずかながらも強くなれたかな、といまは思えることもしばしばなので、購読中の雑誌「ランナーズ」の情報どおり、暑い中も走ってよし！を信じて、周りの心配の声に折れずに走ってみて良かった。（心配の声もありがたいもので、確かに、なかそねのあの土手で倒れようものなら、助けなんて通りませんからね！水の心配はかなり対策した）

で、今日です。

涼しかったの！曇りだったこともあったし、空気も清涼感あって、秋っぽい風もときおりひんやり通るし、半泣きになるほど喜び勇んでいたら、まぁ、雲間から八月の太陽がヤッホー！してきて後半は吸水に走りました、６日間空くためか、久しぶりに走ったら起こる、ボディブローのような腹痛にも悩まされ、念願の５キロ初２５分台は夢と消えました。

いや、もっと涼しくなったら、いけるはず、この繁盛期の疲労が抜ければ。ていうか寝酒にビールを飲んだことも、もう、そもそもアレだしな。

来週辺りからまた朝ランが始められるかなぁ、これからますます涼しくなって、走りやすくなれば、夏の成果が見られるのではないかと、いまから訪れる季節が楽しみで仕方がありません。

・・・不思議なものですねぇ、夏の終わりがあんなにもしんみりと悲しかったくせして、いまじゃこんなにも喜んでいるんだもの　笑

苦しんだとはいえ、盛夏がたった数週間の出来事であったことを思えば、夏って、ほんとうに、一瞬で過ぎるものだったんだな。

今日のブログは、わたしにとって始めて出来たラン友とも言える人の為に更新しました！

いえ～久保っち、見てる～？笑

昨日もご来店ありがとうございました　笑

龍馬マラソンでは久保っちをペースメーカーについていけるよう頑張ります。でも、あなたサブ３だから一生かかっても無理ですけどね　笑　

だけど、気持ちのうえだけでも！